「デンタルダム」というものをご存じでしょうか。
あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、クンニなどのオーラルセックスで使用される薄いシートです。
必ず使わなければならないものではありませんが、お互いが安心してセックスを楽しむための選択肢の一つとして知っておくと役立ちます。
今回は、デンタルダムとはどのようなものなのか、メリット・デメリット、正しい使い方、そしてセクナビとしての考え方についてお伝えします。
それでは、一緒に学んでいきましょう。
デンタルダムとは?
デンタルダムは、もともと歯科治療で使われてきたシートに由来する名称です。
オーラルセックスで使用するデンタルダムには、主にラテックス製やポリウレタン製の薄いシートがあります。
外陰部や肛門を覆うことで、口と粘膜・皮膚・体液が直接触れる範囲を減らすために使用します。
一般的なコンドームとは用途が異なるため、「クンニ用のコンドーム」というよりも、「オーラルセックスで使用するバリアシート」と考えると分かりやすいでしょう。
画像①:外陰部の上にデンタルダムを広げて使用するイラスト
どのようなときに使う?
デンタルダムは、すべての人が使用しているものではありません。
しかし、次のような場面では、安心のための選択肢になります。
・性感染症への不安があるとき
・お互いに安心してセックスを楽しみたいとき
・クンニに抵抗や不安があるとき
・口と女性器が直接触れることを避けたいとき
デンタルダムについて知っておくことで、二人で選べる方法を増やすことができます。
デンタルダムのメリット
① 性感染症のリスクを下げられる
クンニを含むオーラルセックスでも、性感染症がうつる可能性があります。
デンタルダムを最初から最後まで正しく使用することで、口と外陰部の粘膜・皮膚・体液が直接触れる範囲を減らし、性感染症がうつる可能性を下げることができます。
ただし、デンタルダムで覆われていない部分から感染する可能性もあるため、すべての性感染症を完全に防げるわけではありません。
② クンニへの不安が和らぐこともある
「クンニに少し抵抗がある」
「匂いや味が気になって不安」
という方もいるかもしれません。
そのような場合でも、デンタルダムを使用することで、不安が和らぎ、安心して向き合えるきっかけになることがあります。
感じ方は人によって異なりますが、心理的な負担を少なくするための選択肢にもなります。
③ 刺激が穏やかに感じられることがある
デンタルダムを一枚挟むことで、直接舐められる場合より刺激が穏やかに感じられることがあります。
強い刺激が苦手な女性にとっては、それが気持ちよさにつながる場合もあります。
一方で、刺激が伝わりにくいと感じる女性もいるため、感じ方には個人差があります。
デンタルダムのデメリット
① 毎回準備が必要
デンタルダムは、コンドームと同じように、必要なときに取り出して使用します。
急に使いたいと思っても、手元になければ使用できません。
使用期限や破損の有無も事前に確認する必要があるため、準備に手間がかかることはデメリットの一つです。
② コストがかかる
デンタルダムは使い切りの製品です。
そのため、使用するたびに新しいものを用意する必要があり、継続して使用する場合は費用もかかります。
「安心のために必要な費用」と考えるか、「継続すると負担になる」と考えるかは、人によって異なるでしょう。
③ 直接触れ合う感覚が少なくなる
デンタルダムは薄いシートですが、一枚挟むことで直接触れ合う感覚は少なくなります。
そのため、人によっては物足りなさを感じることもあります。
一方で、その刺激の穏やかさを気持ちよいと感じる女性もいます。
女性の感じ方や二人の希望に合わせて選ぶことが大切です。
④ 使用中にずれることがある
デンタルダムは、使用中に位置がずれることがあります。
ずれたまま使用すると、口と外陰部が直接触れてしまう可能性があるため、手で優しく押さえながら使うことが大切です。
大きくずれたり、裏返ったりした場合は、新しいものへ交換しましょう。
デンタルダムの正しい使い方
① 使用前に確認する
使用する前に、使用期限や袋の破損がないかを確認します。
袋を開けたら、シートに傷や裂け目がないことも確認しましょう。
デンタルダムは、一回の使用につき新しいものを一枚使います。
ラテックスアレルギーがある場合は、ポリウレタン製を選びましょう。
② 外陰部全体を覆う
クンニを始める前に、外陰部を覆うようにデンタルダムを平らに置きます。
途中でずれないよう、手で優しく押さえながら使用しましょう。
強く引っ張ると破れる可能性があるため、無理に伸ばしてはいけません。
画像②:デンタルダムを外陰部へ平らに置き手で優しく押さえて使うイラスト
③ 最初から最後まで同じ面を使う
デンタルダムは、クンニを始める前から終わるまで外さずに使用します。
途中で裏返すと、口側と女性器側が入れ替わってしまうため、裏返して使わないようにしましょう。
破れたり、大きくずれたりした場合は、使用を中止して新しいものへ交換します。
④ 潤滑剤を使う場合は種類に注意する
必要に応じて、女性器側へ水性またはシリコン系の潤滑剤を少量つけると、摩擦を抑えながら使用できます。
ラテックス製のデンタルダムに、ベビーオイルやワセリン、ボディクリームなどの油性製品を使用すると、破れやすくなる可能性があります。
製品の説明を確認し、素材に合った潤滑剤を使用しましょう。
⑤ 使用後は捨てる
使用後のデンタルダムは、裏返したり使い回したりせず、ゴミ箱へ捨てます。
一度使用したものを、別の女性や別の部位に使用してはいけません。
トイレに流すと詰まりの原因になるため、必ずゴミとして処分しましょう。
コンドームから作ることもできる
市販のデンタルダムが手元にない場合は、ラテックス製またはポリウレタン製のコンドームを切り開いて作る方法もあります。
① コンドームを袋から取り出して広げる
② 先端部分を切り落とす
③ 根元のリング部分を切り落とす
④ 筒状になったコンドームの側面を縦に切る
⑤ 一枚のシートとして広げる
画像③:コンドームを切り開いてデンタルダムを作る5つの手順のイラスト
切り開いたシートを外陰部へ平らに置き、デンタルダムと同じように使用します。
コンドームから作った場合も、一回使用したら捨て、裏返したり使い回したりしないようにしましょう。
セクナビとしての考え方
デンタルダムを使うかどうかは、二人で話し合って決めることです。
ただし、使わない場合に性感染症のリスクがなくなるわけではありません。
お互いの検査状況や感染リスクについて確認し、納得したうえで選ぶことが大切です。
性感染症の予防を重視する場合は、クンニを始める前から終わるまで、毎回新しいデンタルダムを正しく使用しましょう。
例えば、
・性感染症が心配なとき
・クンニに不安があるとき
・安心感を大切にしたいとき
そのような場面では、デンタルダムは心強い選択肢になります。
二人で話し合ったうえで使わない選択をする場合も、話し合っただけで感染リスクがなくなるわけではありません。
性感染症には症状が現れないこともあるため、お互いの検査状況を確認したうえで判断することが大切です。
セックスで大切なのは、気持ちよさだけではなく、お互いを思いやる気持ちや安心感です。
相手の気持ちを尊重しながら、二人に合った方法を選んでいける関係を、私は大切にしてほしいと思っています。
参考資料
・CDC「How to Use a Dental Dam」(英語)
・CDC「About STI Risk and Oral Sex」(英語)
・Cleveland Clinic「What Is a Dental Dam & How to Use It」(英語)
まとめ
デンタルダムを安心のための選択肢にしよう
デンタルダムは、クンニの際に口と外陰部の直接的な接触を減らし、性感染症がうつる可能性を下げるためのバリアシートです。
感染を完全に防げるものではありませんが、正しく使用することで、二人が安心して向き合うための助けになります。
使用するときは、期限や破損を確認し、クンニを始める前から終わるまで、同じ面を使い続けることが大切です。
使用後は使い回さず、必ず捨てましょう。
デンタルダムを使うかどうかも含めて、二人で話し合い、お互いが納得できる方法を選んでください。
その話し合いも、相手を大切にするための思いやりの一つです。
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